腎臓病の食事療法は非常に重要な治療法です

腎臓病を発症した方の行う食事療法の趣意は、腎臓病の悪化を食い止める事と、体調を良好に保つことにあります。透析が必要無い保存期の間は、食事療法を手掛ける事で腎不全が進行しないようにできますし、透析導入を遅らせることができます。この他、透析を要する状況となっても、できる限り健康体で透析をするために、食事療法は非常に重要な治療法です。腎臓が健康でない方が最近増え、問題となっています。この腎臓という臓器は背中のあたりに左右一つずつあり尿を作り体の中で不要となった老廃物を体の外に出したり、電解質の安定を維持したり、血液が酸性に偏らないようにしたり、血圧をコントロールしたり、赤血球を生成したり、私たちの体にとって大切な働きをしています。 当然ながら、腎臓に関する治療は病院を訪ねて相応の対処も必要ですが、普段から、規則正しい食事や生活を送ることが必須です。たんぱく質の最適な摂取量とは、標準体重で1kgあたり0.8gほどになります。仮に標準体重を約60kgとすれば、おおかた必要な蛋白摂取量は、一日50gです。食品における蛋白含有量を知りたければ食品標準成分表で確認できます。蛋白量に関する食事療法については、栄養士の指導で具体的に応用した食事を作ることも可能です。仮に開業医さんに食事指導を受け付けてもらえなかったら、できるだけ近くの腎臓内科を併設した病院を紹介してもらい、その上で、専門的な意見を頂いてもよいかと思います。肉・魚・卵・豆腐に関しては中々のたんぱく質が含まれていますし、食べ過ぎないように工夫する必要があります。甘い食べ物に関しても案外たんぱく質が多く含まれています。お菓子には小豆や牛乳・卵が使われているため、エネルギーチャージが目的でも一度に多量を口にすれば、余分なたんぱく質を摂取する事となります。例を挙げれば、ショートケーキ1つでも卵1個分と同程度のたんぱく質が含有されています。体における3大栄養素に糖質・たんぱく質・脂質が存在します。体内で燃焼し尽くせば糖質とたんぱく質は水と二酸化炭素へと移り変わるので、腎臓や肺に居座り続けることはありませんが、たんぱく質は分解されると7~8割は窒素を有した老廃物となるため、排泄時に腎臓に負担を与えてしまいます。そのため、たんぱく質の制限が必要となります。体の機能を保つ上で最低限のたんぱく質の量は体重1kg換算0.6g/日であり、一日分に変換した場合30~40gとなります。食事によって獲得したたんぱく質は、体内でエネルギーに転じますが、ある程度は老廃物となり血液中に蓄積します。血液は腎臓に流れて分離された末、要らない老廃物は尿となって体外に排出されます。たんぱく質を余分に摂れば、それだけ不要な老廃物が増えるので、腎臓に悪影響を出します。正常な腎機能であるために、たんぱく質の摂取量には気を配る必要があります。とは言え、たんぱく質は人間の体にとって大切な栄養素であるため、一定値は摂取しないといけません。CKDの治療において薬物治療と食事療法は重要で、CKDの進行を食い止めるためにもこれらの管理を果敢に行うことが大事です。そのための食事療法は減塩・蛋白制限がメインとなり、高血圧治療を容易にするには減塩食がふさわしく、蛋白制限食は腎機能の抑制効果が認められています。CKDステージ3であれば減塩6g/日・蛋白制限 0.6g/kg×体重/日を推奨していますが、この数値は日本人が一般的に摂取している塩分・蛋白の約半分にあたり、蛋白制限食は普段の食事よりも味気ない、栄養が足りないなどという意見で、実施困難な方を多く見受けます。慢性腎臓病の場合、腎機能が元の状態に回復することはほどんどないため、機能の一つであるカリウムの排泄能力が衰退していくことが多く、体内へのカリウム摂取と体外への排泄の調整が必須条件となり、カリウムの摂取量を確認し軽減する必要があります。野菜や果物のエキスを凝縮した野菜ジュースは、生の野菜や果物と比べて多量のカリウムが含まれています。もし、腎機能にハンデを負った患者さんが、野菜ジュースを常時摂取している場合には高カリウム血症に罹患するリスクが高まります。日常の食生活において何をどのくらい摂取すればよいのか、食事のメニューはどのようにしたらよいか、さらに食塩の軽減対策などを指導します。治療用特殊食品の使用は、低たんぱく食事療法の基本となりますので、それらの種類にはどんなものがあるのかや、その使い方なども教えます。具体的に患者さんがどのくらいのたんぱく質や食塩を摂っているのかを調べます。日中の排泄物の検査ののち、摂取量を算出します。尿の中へ尿素窒素やナトリウムが排出されるので、日中の排泄量を調べることで、たんぱく質や食塩をどのくらい摂っているかがわかります。カリウムは水に浸透しやすい事から野菜・芋類を食材に使う場合、小さくカットし水さらしもしくは茹でこぼしを終えてから調理に進みましょう。茹でる事によって取り除けるカリウムの分量は、個々の食品や調理を行う際の形状・水の量・処理時間によっても異なります。ベースとしてはほうれん草などの緑黄色野菜の場合45%、いんげんなどの青豆類は30%当たりは削減できます。細かくカットする、茹でこぼしを怠らない、きっちり搾る等手を加えれば、その分効力は発揮されます。